今回は、会社のテレワーク化に関連したシステムを構築した時の話をご紹介します。
2020年3月、新型コロナウイルスの影響によりドリーム・アーツでもテレワークが認められるようになってきました。
この頃は何よりもスピードが求められており、目まぐるしく変化する社会情勢に対して、役員会議での決定事項を即実行する必要がありました。
新しい働き方に対応するべく、情報システム部門はセキュリティ対策、人事部門でも勤怠システムの見直しや就業規則の修正に取り組んでいました。
慌ただしく始まったテレワーク制度ですが、当初出社するか否かは強制ではなく、社員の判断とされていました。
交通費申請などの観点から出社状況を把握する必要性があったため、全社システムを構築することになります。
当システムでは下記の実現をもとめられました。
- 全拠点・全社員が利用可能であること
- 社員同士がいつでも出社状況を確認できること
- 入力が簡単であること
- 入力情報を元に定期的な集計・報告ができること
これらを実現する全社システムを、SmartDBによって構築し運用を開始した経緯についてご紹介します。
1.情報管理基盤の構築
SmartDBの標準機能である「Webデータベース機能」によって、入力された情報を管理・運用するための要素を作成します。
- 入力フォーム
- 一覧ビュー
- 権限設定
新しい業務なので、必要な項目や導線の検討をしながらの作成でしたが、直感的なインターフェイスによってすぐに作成は完了。
入力画面が完成したら、あとは利用者ごとの一覧ビュー、公開範囲や管理権限などの設定を行います。
※定型業務や既存業務の場合、部門別の業務テンプレートやExcel取り込みでより効率的に進めることも可能です
2.拡張機能の実装
ドリーム・アーツでは、Outlookをスケジュール管理ツールとして運用しており、会議調整や電話の取次ぎなどでも予定確認のために使用します。
また、情報共有の場として自社製品の全社ポータルがあるので、こちらにリアルタイムで掲載しています。
これら拡張機能の実装は、製品の外部連携機能を利用します。
他社製品との連携では一部開発を行いましたが、自社製品同士の連携は画面設定のみで簡単に実現可能です。
外部連携機能の紹介はこちら(Webhook、API連携など)
SaaS時代のシステム連携の価値とは
業務デジタル化クラウド「SmartDB」× 他社SaaS連携
APIによる連携のメリットや、他システムとの連携実績を公開しました。 ワークスタイルが目まぐるしく変わるなか、さらなる業務効率化の実現にお役立てください。
詳しくはこちら
3.全社展開
できるだけ早く全社員に使ってもらうために、全社周知をしなければなりません。
その手段としてデジタルとアナログの両方を使い分けます。
まず、ビジネスチャットのTeamsと全社ポータルの全社掲示板で告知を出します。
業務中、常時使用しているツールなのでリアルタイムに周知することができます。
さらに、週1の全社朝礼で連絡と、各グループリーダーからメンバーへの指示により、入力を徹底してもらいました。
4.集計・報告
集計には製品機能である「CSV出力機能」を活用します。
出力データをExcelにて集計を行います。
そうして毎週末集計したデータを月曜日の役員会議にて報告していました。
5.利用者の声
たった1日で構築した全社システムですが、特に問題もなく運用ができています。
実際に利用した社員の声をいくつかご紹介します。
- 入力項目が少なくシンプルなので負担は少ない
- 全社ポータルに一覧表示されているので、当日誰が出社しているのかすぐに把握できる
- 組織からも社員が絞り込めるので探しやすい
また、社員からの指摘やアイデアでさらに品質を高めることもできました。
いずれもかんたんな設定変更のみで実現できています。
社員からの要望を元に実現した一例
- Outlookに連携される予定を仮データにして、その上から通常の予定を登録できるようにする
- 当日だけでなく当日以降の予定も確認できる、一覧を作成
- ポータルの目立つところに登録への入り口となるリンクを貼る
画面イメージ
※クリックすると、入力画面・一覧画面・全社ポータル掲載イメージの画像が表示されます
新型コロナウイルスの影響で会社の働き方が大きく変わり始めています。
管理部門であっても、トップダウンで言われたことを淡々とこなすのではなく、答えのないこの状況にトライアルアンドエラーを繰り返してより良い答えを作り上げなければなりません。
それには行動から形にするスピードが一番重要で、今回はSmartDBのおかげで最も早く構想から運用の実現に至りました。
この記事の執筆者:アイバ (人事グループ)
10年近くエンジニアをした後、2020年に人事部へ異動
経験を活かして、社員教育やエンジニア採用のフォローなどに携わる
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